目を見張るほど美しいイランのモスク10選
イスラム建築は中東諸国などでたくさん見られますが、イランのそれは美術的、技術的に大変優れていると言われています。その中でも感動を呼び起こす寺院10選をご紹介します。
1- ナシーラルモルク・モスク (シラーズ)
礼拝所のステンドグラスを通った朝日が床にカラフルな模様を描くことで有名です。
ここは約150年ほど前、当時シラーズを治めていた貴族の寺院として建てられました。バラやあやめの花が咲き誇るタイル模様は見る人の目を楽しませてくれます。このころからピンクや赤がタイルに使われるようになったことから別名ピンクモスクと呼ばれています。
2- イマームモスク (イスファハン)
1979年イラン革命前はシャー(王)モスクと呼ばれていました。
17世紀初頭、美術や建築に造詣が深かったシャーアッバス1世によって建てられました。精緻なタイル模様や高くそびえる塔、大きなアーチなど、時間を忘れて見入ってしまいます。また、礼拝所中央床には小さな四角の鉄板が張られています。この上で手をたたいたり、声を出すと音が幾重にも反響します。このモスクが建てられているイマーム広場は、1979年ユネスコ世界遺産に登録されました。
3- シェイフ・ォトファッラーモスク (イスファハン)
この寺院は17世紀初頭に、当時レバノンで名を馳せていた宗教哲学者シェイロトファッラーを招聘するためにシャーアッバス1世が建てたものです。特に天井のクジャクの羽模様を模したタイル模様は、人間の手で作られたものとは思えない、と絶賛を浴びています。朝日が東の格子窓から差し込む光景もぜひ見てほしいものです。
4- ヴァキールモスク (シラーズ)
18世紀中ごろ、シラーズがイランの首都になったころ、キャリム王によって建てられたモスクです。礼拝所にはアーチ型の柱が並び、荘厳な雰囲気を醸し出しています。中庭から入り口のほうを見てください。左側のアーチには、色とりどりの花が描かれ華やかさを演出しています。
5- ジャーメイモスク (ヤズド)
各都市にはジャーメイモスクと呼ばれる、金曜礼拝に使われるモスクがあります。その中でもイラン一高い2つの塔やここにしかないターコイズブルーのタイル模様などを持つこのモスクには、観光客が絶えず訪れます。ここから、迷路のような旧市街地めぐりをするのが一般的なコースです。
6- ブルーモスク (タブリーズ)
15世紀、このあたりに勢力を持つトルコ系王朝が立てたモスクです。青や紺色などを用いたタイル模様は、他では見られない独特のデザインです。残念ながら1779年の大地震により破壊されてしまい、その後修復されたものの、青の部分は入り口アーチを除いてほとんど残っていません。
7- アガ・ボゾルグモスク (カーシャン)
18世紀に建てられた、鮮やかな彩色のタイル模様やレンガ模様の美しいドームのあるモスクです。イラン特有の建築様式として、中央には池が設置されています。
8- ゴーハルシャード モスク (マシャハド)
15世紀、モンゴル系王朝時代に建てられた、ターコイズブルーのドームが美しいモスクです。その後何度も修復され今の形になっています。マシャハドのイマームアリ廟と並んで建てられ、いつも巡礼者や観光客でにぎわっています。
9- ジャーメイモスク (ガズビン)
9世紀に建てられた、イラン国内で最古のモスクと言われています。ササーン朝の拝火堂跡に建てられ、ドームは2重構造で、のちの時代にこの建築様式が継承されていきました。モンゴル襲来の際にも破壊されなかった幸運なモスクです。
10- ジャーメイモスク (ケルマン)
15世紀に建てられたモスクで、落ち着いた色彩のタイル飾りと広い中庭、澄んだ水をたたえる池がゆったりとした空間を作っています。ケルマン市内1番の観光スポットとして、観光客がたくさん訪れています。