ハマダーン、ケルマンシャー、クルデスターン
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- イラン西部:ハメダン州・州都ハメダン (340)
コルデスタン州・州都サナンデジ (520)
ケルマンシャー州・州都ケルマンシャー(412)
- ケルマンシャーは20万年前から人類が住んでいたといわれ、コルデスタンやハマダンでも紀元前8世紀には歴史の中に登場するという、大変古くから文化が芽生えた地域である。
- ザグロス山脈が連なり、森林地帯が広がるため、登山客がたくさん訪れる。
- 洞窟や鍾乳洞、氷室などがいくつも存在する。
- 夏は比較的涼しく、冬は降雪がある。
- ケルマンシャーやコルデスタンはイラクと国境を接しており、陸路での交易が盛んである。
- 見どころ
- ヘギマターネ遺跡:ハメダン市内にある紀元前10世紀ごろに造られた、イラン高原でアーリア人初の城塞。ヘロドトスの歴史書にも登場している。丘の上に建てられており、中には宮殿、倉庫、兵舎などがあった。
- ギャンジナーメ:ハメダン市内にある、アケメネス朝時代の碑文。その時代の王道沿いに刻まれたといわれている。ペルセポリスを建築したダリオロス1世およびその息子が神を称え、自分たちが神の力で王になったことが刻まれている。
- イブネシーナ廟:ハメダン市内にある廟。10世紀にイラン北部で生まれ、イラン人の中で最も優れた医学者、哲学者と言われ、その後の西洋医学に影響を与えた。当時の王の遠征に同行し、ハメダンでなくなった。廟の中には、彼が著した植物図鑑や数学、医学の本が展示されている。
- アリサドル鍾乳洞:ハメダン州。世界で一番大きな水が流れる鍾乳洞。1億5000年以上の年月で造られたといわれている。今から50年ほど前に登山者が見つけた。洞内は小舟で観光し、夏でもかなり温度が低い。
- ビストゥーン/世界遺産2008年登録:ケルマンシャー市内から30㎞のところにある遺跡。
紀元前2世紀ごろアレキサンダーの支配下にあったころに造られたといわれるヘラクレス像や紀元前6世紀アケメネス朝時代に掘られたレリーフが山に刻まれている。
- ターグボスターン:西暦3世紀から7世紀にかけてイランを支配したササーン朝レリーフが刻まれている。戴冠式の様子や狩りの様子などが描かれている。
- マリヴァン湖:州都サナンデジの西およそ50㎞にある淡水湖。憩いの広場として、釣りやボート遊び、散策にたくさんの人が訪れる。イラクとの国境に接しているため、陸路交易が盛んで輸送用の大型トレーラーなどが行きかう。
- フーラーマーン(ウーラーマーン):サナンデジから南西に車で約2時間のところにある山肌に家々が建つ村。カスピ海近くにあるマースーレと似た造り、家の屋根の上が村道になっている。クルドの民族衣装を着た男性たちがのんびりと座っている村道を登っていくと、美しい石造りのモスクがある。そこからの眺めは絶景である。