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橿原考古学研究所 友史会5名様ツアー旅行記

橿原考古学研究所 友史5名様ツアー旅行記

まだラマダン月が終わらない6月29日、橿原考古学研究所 友史会に所属されている5名様がテヘラン・イマームホメイニ空港へ到着しました。昼近くの到着でしたので空港の軽食店でサンドイッチを購入してカーシャンヘ向かう車の中で食べようとしたところ、カーテンを張り巡らした店内で食べるのであれば販売すると言われ、あきらめました。断食月は異教徒といえども公共の場で飲食することは禁止されているからです。

今回の旅程は13日間、訪れた都市はテヘラン、カーシャン、イスファハン、ヤズド、シラーズ、フィールーザーバード、メイマンド、ビーシャープール、アフワズ、スーサ、シュシタール、ケルマンシャー、タカーブ、ザンジャーン、ガズヴィンと、約4700キロの車での旅でした。最近登録になったカナートを含めイランには20の世界遺産がありますが、カーシャンのフィン庭園、イスファハンのイマーム広場とジャーメイモスク、シラーズ近郊のパサルガダエ、ペルセポリス、スーサのアパダナ遺跡、シュシタールの水利施設、チョガーザンビル、ケルマンシャーのビストーン、タカーブのタフテソレイマン、ザンジャンのソルターニエと12か所を回りました。

イランの夏は湿度が低いので木陰に入れば涼しくなるのですが、ペルシャ湾近くのアフワズが旅程に組み込まれているため、参加者の皆さんの体調が心配でした。参加者の一人、小林さんはイラン革命前後に仕事でイランに滞在されていたそうで、その時、アフワズの近くで気温54度を体験されたそうです。今回は他の方々にせめて50度を体験してもらおう、ということも目的の一つだったとは後で聞かされました。

小林さんはデジタルの湿度計付き温度計で行く先々で気温を測っていましたが、なかなか50度にならずに残念そうです。暑さにめっぽう弱い私も、何とか希望に沿える温度にならないかと応援(?)していました。そしてとうとう、チョガーザンビルで気温が51.7度に上昇。みんなで快哉を叫びました。その2日後、タフテソレイマンでは突然の大粒の雨に降られ、一気に22度まで気温が下降し震えるくらいでしたが、雨のおかげで周りの山が新緑のようなすがすがしさで彩られていました。

Temperature in Iran

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会計係の松浦さんは高度計を使ってその都度、標高を発表してくれました。今回の最高標高は2800メートルでした。

世界遺産以外でもたくさんの史跡・施設を巡りました。

ガズヴィンにあるアラムート砦は、今から約1000年以上前に巨大な岩の上に作られた砦です。砂利道の急こう配なフェンスもあつらえられていない坂道と階段を健脚な中澤さんと松浦さんはトントン、と調子よく登っていきます。私たちもあとからゆっくりと登っていきました。砦からは、目の下に緑豊かな村が見下ろせ、そこで出会ったイラン人家族と互いに写真撮影をして、おしゃべりを楽しみました。

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ヤズド近郊のゾロアスター教の聖地・チャキチャキへも訪れました。土漠の中にある岩山に掘られた洞窟の天井からは、絶えることなく水が滴り落ちています。その音からこの名前が付けられました。約1400年前、ササーン朝ペルシャのお姫様がアラブ軍に追われ追われ、この洞窟を見つけて隠れたという伝説があります。ここもまた、坂道と100段近くの階段が待っていましたが、上から見渡す広大な土漠の風景は素晴らしいものです。ヤズドへ行く土漠の1本道のわきにはカナートの縦坑が左右に何本も伸びていて、水に苦しむ人々を救う技術に感嘆しました。

ヤズド市内にあるゾロアスター教徒の鳥葬の丘は2つ並んで聳えています。ここでも健脚な中澤さんと松浦さんは2つとも登りました。山頂からながめたヤズドの町の向こうには、1日前に訪れたチャキチャキへ向かう土漠が煙るように広がっていました。

参加者の年齢は4名が70代、ただ一人若い服部さんは長野在住のアロマテラピストです。イランの有名なバラ水に大変興味を持っていました。シラーズから車で2時間弱のところに、メイマンドという町があります。カーシャンと並んでバラ水用のバラを栽培しており、フランスなどへ香水の原料としてバラの花を輸出しています。残念ながら、バラの摘み取りは4月下旬のためバラ水の製造を見ることはできませんでしたが、ほかの薬草のエッセンス製造は見学することができました。売店でバラ水を購入し、バラの香水がないか、と尋ねると、今年のバラで作ったものはすべて売れ切れたという返事でした。残念そうな顔をしている私たちに、自家用に使っているものでよかったら、と見せてもらいました。ほんの少し腕に付けてもらっただけなのにふくよかで優雅な香りがいつまでも残りました。小林さんはお茶目に、それほしい、と何度も頼んだのですが、手に入れることはできませんでした。

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その服部さんのお母様、明野さんはにこやかであり、行動的な女性です。ツアーが終わった後、カスピ海沿岸の町で一人旅を楽しむ、ということで、明野さんをテヘランの列車の駅へ送ったとたん、皆さん、ちょっと寂しそうでした。

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長い道中を楽しませてくれたものに運転手の心遣いもありました。道々、お茶のサービスをしてくれ、スイカやメロンなどを調達してくれました。

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さすがに橿原考古学研究所 友史会の方々、歴史に大変詳しく、教わることが多い旅行となりました。暑さもなんのその、好奇心にあふれ、感動を伝え合い、笑い声が絶えない、和やかな時間を一緒に過ごせたことは本当に幸せなことでした。

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Homafaran Khorshid Savar日本旅行部

公式日本語ガイド

阪野 みき

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